DV・モラルハラスメント

DV・モラルハラスメントの改善は最も困難な相談の一つです。「(カウンセリングで)改善します」と断言するのはむずかしいです。「できるだけのことをやってみましょう」としか言えないのが実際のところです。

パートナーの身体に対する暴力が起きている場合、暴言等によって心身に有害な影響が明らかに生じている場合は、夫婦・カップルお二人揃っての(同席での)カウンセリングは行いません。

同席の場で起きることが、暴力・暴言を活性化・激化させる危険があります。DVやハラスメントが起きている場合はお一人でお越し下さい。まずはお話をお伺いして、どのように取り組んでいくかを一緒に考えさせていただきます。

加害者は男性(夫・彼)で被害者は女性(妻・彼女)というイメージがあります。そのパターンが多いのは事実ですが、逆のケースもあります。モラハラを受けていた側が、追い詰められた末に暴力を振るうというケースもあります。

DV防止法の「配偶者による暴力」の定義

【配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(通称:DV防止法、2001年成立・施行)】は配偶者による暴力を以下のように定義してます。

第一章 総則

(定義)

第一条 この法律において「配偶者からの暴力」とは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。以下同じ。)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下この項及び第二十八条の二において「身体に対する暴力等」と総称する。)をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 | 内閣府男女共同参画局より引用(太字は当サイト管理者によるもの)

『身体に対する暴力』と『心身に有害な影響を及ぼす言動』の2つを「配偶者からの暴力」と定義しています。

モラルハラスメント

夫婦・カップルで起きているモラルハラスメントには3つのパターンが見られます。

モラルを盾に苦痛を与える

1つ目は、モラル(倫理・道徳)を盾に相手に苦痛や恐怖を与える(ハラスメント)ことです。「みんな」や「常識」などの言葉で相手を追い詰めます。

  • 「みんながそう言っている」
  • 「常識がない」
  • 「普通こうする」

「みんな」は身近な数人で、「常識」を共有するのはその数人に限る(実は本人たちがモラルから外れている)ことがしばしばです。

モラルに反する言動で苦痛を与える

2つ目は、モラル(倫理・道徳)に反する言動です。人格否定や暴言、家族の悪口がこれにあたります。子どもに配偶者の悪口を吹き込むのもこれに相当します。

  • 「人として価値がない」
  • 「バカじゃないの」
  • 「(悪口を言ったあと)母親そっくりやな」

過度に束縛する

3つ目は、束縛です。パートナーが一人で行動するのを制限・禁止します。

  • 「俺も(私も)行こうか」と一緒に居ようとする。断るとあからさまに不機嫌になる。
  • 買い物へ行くだけなのに「どこへ行く?」「何時ごろ帰る?」など事細かに聞いてくる。
  • 門限が厳しい。懇親会などに参加しても早々に帰宅させられる。
  • 懇親会などに参加させてもらえない。

どれが1つが起きているのではなく、複数もしくはすべてが起きています。束縛されると第三者の客観的な考えに触れる機会を持ちにくくなります。モラハラ発言のシャワーだけを浴び続けて、疲弊して、自分の考えに自信を持てなくなります。

DV・モラハラは改善するのか

加害者の特徴の一つに「罪の意識がない」があります。「自分は正しい」「自分を不快にさせた相手が全面的に悪い」と考えています。

加害者がその考えに100%の確信を持っている場合、改善は望めないと思います。加害者に10%でも罪の意識や自分が間違っているかもしれないという考えがあれば、改善の可能性があるかもしれません。

加害者の特徴に一つに「自尊感情・自己肯定感の低さ」があります。パートナーより優位に立つことで、低い自尊感情を補っているのかもしれません。パートナーが別れを決断をすると、自分の間違いや低い自尊感情に直面させられます。立場が逆転してパートナーに縋り付くケースがあります。

心身を病みながらも必死で踏ん張っていたパートナー(被害者)が別れを決断すると、修復はほぼ不可能です。加害者の特徴に心当たりがある方は、行動変容に向かわれることを強くお勧めします。

DV・モラハラの相談機関

まずは公的な相談機関をおすすめします。「配偶者暴力相談支援センター」「DV相談+」「法テラス」があります。「DV相談+」はメールやチャットでの相談も可能です。

民間機関は一般的なカウンセラーより、DV専門機関がより有効な支援を提供しています。「配偶者暴力相談支援センター」など行政機関に依頼すれば紹介してくれるはずです。エープラスさんのような民間機関があります。

タイトルとURLをコピーしました