夫婦・カップルの危機(主な相談内容)

カップルの危機

一次予防のすすめ(小さな悩みのうちに相談を)

予防医学には、一次予防、二次予防、三次予防という言葉があります。それぞれが意味するのは以下の通りです。

  • 一次予防:病気を予防、防止すること
  • 二次予防:早期発見、早期治療
  • 三次予防:治療、復帰支援、再発予防

職場のメンタルヘルス対策として、ストレスチェック制度が平成27年12月に施行されました。ストレスチェック制度の目的は一次予防です。例えば、うつ病。通常、治療に半年から1年程度の時間を要します。本人にとって、職場にとって、損失は小さくありません。だから一次予防です。

夫婦・カップル関係も同じです。悩みが小さなうちに取り組むと、より小さな労力で、より短い時間で解決しやくなります。残念ながら多くの場合、二次予防、三次予防の段階で来られます。パートナーの気持ちが決まっているなど、既に手遅れの場合もあります。悩みが小さなうちに相談されることをおすすめします。

セックスレスは、夫婦・カップルの相談のトップを争う内容です。カウンセリングでは、セックスそのものより、夫婦・カップルの全体的な関係を扱います。「これくらいガマンしてあげないと」「こんな小さなことで…」などの小さなモヤモヤの積み重ね。それがセックスレスに発展することが多いからです。悩みが小さいうちの相談をおすすめする理由の一つです。(※性機能に器質的な障害がない場合に限ります)

前置きが長くなりました。主な相談内容を紹介します。

関係修復

話し合いを試みるも、いつも噛み合わず堂々巡り。話し合いをあきらめて、交わす言葉は事務的な内容のみ。砂を噛むような結婚生活とは、このようなことを言うのでしょうか。

初回のカウンセリングを終えて、「妻は(夫は)、そのように考えていたのか」という感想を口にされるケースは多いです。まずは、言葉を交わすだけのコミュニケーションではなく、心に描いている絵を相手に伝える、お互いの絵を一致させる支援から行います。

浮気・不倫

浮気・不倫された側は大変傷つきます。パートナーに対する不信、怒り、悲しみなどはもちろんのこと、健全な自尊感情が損なわれることもあります。自分は女性(男性)として価値がないと思ったり、人として価値がないとまで思うこともあります。

浮気・不倫からの修復では、最初に傷ついた心のケアから行います。カウンセラーに話を聴いてもらうだけでは足りません。二人で取り組む必要があります。自分自身に対する信頼回復、パートナーへの信頼回復は困難な過程です。パートナーに激しい感情をぶつけることもしばしばです。その過程を越えなければなりません。それが終わると関係の見直しです。関係の再構築。パートナーの信頼を取り戻す取組。それらを一緒に取り組みます。

セックスレス

セックスはパートナーに受け入れられている実感でもあります。セックスはオープンに話しにくい話題であるため、話し合いを持ちにくく、長い間悩み続けいているケースもめずらしくありません。セックスレスの問題は、単にセックスがないということだけではありません。拒否されている側に、自分には愛される価値がない、女性(男性)としての価値がない、という考えが出てくることです。情緒的な絆の回復も必要となります。

先に触れた通り、セックスレスのカウンセリングでは、夫婦・カップルの全体的な関係を扱います。小さなモヤモヤの積み重ねがセックスレスに発展することが多いからです。セックスを除くと夫婦関係は良好という場合、小さなモヤモヤの積み重ねが解消に向かうと、自然にセックスレスも解消に向かうことがしばしばあります。

離婚

夫婦・カップル不和には様々な要素が絡み合っています。単一の要素が問題発生の引き金になったとしても、問題そのものの歴史、夫婦・カップルの歴史、原家族の歴史、パートナー同士や家族などの同居人との関係性、夫婦・カップルと他者との関係性など、様々な要素が絡み合っている可能性があります。

すべての原因を特定するのは困難で現実的ではありません。改善に向かうには、原因探しはそこそこにして、夫婦・カップルが健全なシステムとして機能するように取り組む必要があります。パートナーとの関係だけではなく、自分自身との関係、子どもやライフイベントとの関係にも取り組む必要が出てくるかもしれません。

改善の努力が実を結ばないとき、離婚が現実的な選択肢となります。離婚は簡単なものではありません。離婚に伴う精神的な苦痛、経済的な苦痛、子どもへの影響、周囲の目など、別れたいけど別れられない葛藤に陥ることが大半です。

カウンセリングとは、カウンセラーを通じて自分自身との対話を重ねる過程でもあります。その過程で気づきを得て、心の整理と決断に向かいます。その過程をサポートします。

LGBT

絶対数は少ないですが、近年LGBTカップルの相談が増えつつあります。異性同士であれ、同性同士であれ、基本は主にシステム論に基づくカップルカウンセリングを行います。

不妊

不妊治療は、精神的な苦痛、身体的な苦痛、時間的負担、経済的負担、パートナーや親との意見などが同時に発生するため、気持ちに余裕を持ちにくくなります。特に女性には、ただでさえ大変な不妊治療です。パートナーや親と意見が合わないことがあると、さらに追い詰められます。一方、不妊治療を乗り越えることによって夫婦・カップルの関係性がより深まることもあります。

婚活

ある結婚相談所の経営者によると、婚活の成否は自信によるところが大きいそうです。言われてみれば、自分にダメ出しばかりしている人と、自分のことを概ね承認している人とを比べると、後者の方が好感を持ってもらいやすいと思います。

経営者の彼が言う自信とは、「できる!」という能力感ではないと私なりに解釈しています。自分には得手・不得手、長所・短所がある。それらを全部ひっくるめた自分の全人格にOKを出せる感覚でしょう。自己肯定感のことを言ってるのだと思います。

私たちの人生にはいくつかのフィールドがあります。仕事、家族、趣味、友人、等々。恋愛、結婚もその一つです。それぞれのフィールドは他のフィールドに影響を与えます。仕事や趣味が充実していると、家族や友人に優しくなれて、関係がより良好になることがあります。逆も然りです。婚活成功の鍵の一つはここだと考えています。

DV・モラルハラスメント

密室で行われるDV・モラルハラスメント。加害者は外では魅力的な人と評価されていることがよくあります。被害者は自分が被害者であると自覚してないことがよくあります。私が悪いからと自分を責めていることもあります。

DVが起きている場合、お二人でのカウンセリングは行いません。個人でお越し下さい。お二人でのカウンセリングは2回目以降からとなります。また、オンラインのカウンセリングは行いません。カウンセリングルームまでお越し下さい。

プレマリッジ(結婚前)カウンセリング

結婚を控えている、または結婚を考えているカップルのカウンセリングです。日本では一般的ではありませんが、離婚が多いアメリカでは一般的なようです。結婚前に何となく感じていた違和感が、結婚生活が始まると見逃せない大きさになることがあります。

結婚前(プレマリッジ)カウンセリングで取り組むのは具体的な問題の解決より、問題が起きても2人で対処できる関係の確立です。考え方や行動パターンなどの違いにより衝突が起きても、一方がガマンを強いられるのではなく、お互いが納得できる落としどころにたどり着けることが大切です。

プレマリッジカウンセリングについては、カウンセリングに加えて、ワークショップの形でのサポートを準備中です。複数のカップルと同じ場で取り組むことによって、カウンセリングでは得られない気づきも期待できます。

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