
執筆者:山崎 孝
公認心理師・ブリーフセラピスト・家族相談士
HSPやアダルトチルドレンの方は、その特性故に傷つきやすく、自分に自信を持てない人が多く、人間関係においてその傾向を更に強めることがあります。それが夫婦関係に悪影響を及ぼすことがあります。
自信は人間関係において傷つき、育ちもします。夫婦関係は、HSPやアダルトチルドレンによる生きづらさを感じている人が、自信を育てる機会になり得るものです。夫婦関係を通じて自信を育てるサポートを行っています。
パートナーがうつ病や適応障害になると、もう一方の支える側も疲弊して、メンタル不調になることがあります。「うつはうつる」という冗談のような冗談で済まされない言葉もあります。パートナーのメンタル不調から夫婦が共倒れにならないための支援を行っています。
子どもの不登校やひきこもり、発達障害のパートナーといった、夫婦で一緒に乗り越えなければならない問題を解決するサポートも行っています。
HSPの特性を持つ方とそのパートナーが直面する課題に対するサポートを提供しています。HSPとは、環境や他人の感情に繊細で敏感に反応する傾向を持っている人のことを指します。この敏感さは夫婦関係において誤解やコミュニケーションの難しさを引き起こすことがあり、互いに疲弊することも少なくありません。
HSPの方が自身の自己理解を深めることに加えて、パートーナーもHSPの特性を理解することが重要です。HSPの方は過剰なストレスを受けないよう、環境調整やストレス対処法の習得に取り組みます。パートナーもHSPの感情や反応に対する理解を深め、過度な期待やプレッシャーをかけないための適切なコミュニケーション方法を身につけます。
その過程で、夫婦が相互理解を深めるコミュニケーションを提案やアドバイスを行います。HSPの特性に対する誤解が解消され、感情的な負担が軽減されると同時に、より穏やかで協力的な関係が築かれることを目指しています。夫婦が健康的な関係を維持し、互いに安心感を与え合える環境を提供します。
アダルトチルドレン(AC)の特性による夫婦関係の影響とその改善を目指した支援を行っています。アダルトチルドレンとは、子どもの頃に機能不全家族で育ち、適切な愛情やサポートを受けられなかったため、大人になっても心理的・感情的な問題を抱える人々を指します。
ACのパートナーとの関係では、環境の変化や感情の波に強く影響を受け、コミュニケーションが困難になることがしばしばあります。カウンセリングでは、こうした特性を理解し、夫婦が互いに感情やニーズを共有する場を提供します。これにより、双方が安心感を持ちながらコミュニケーションを深め、相互理解を促進します。
さらに、夫婦関係が「安心・安全の基地」として機能することが重要視されています。ACの人は、幼少期に安定した愛着関係を築けなかったことが多いため、大人になってから安定した関係を築くことが難しい場合があります。しかし、パートナーとの関係が安定したアタッチメントを形成する「基地」となれば、ACの人が自尊心や自己肯定感を育てる手助けとなります。
パートナーがうつ病になると、支える側も大きな精神的・肉体的負担を感じることが少なくありません。サポートする側が疲弊して、夫婦が共倒れになりかねないことがあります。
うつ病の正しい知識を夫婦で共有し、病気の理解を深めることが重要とされています。うつ病は意志や性格の問題ではなく、適切な治療と支援が必要な病気であることを理解することが、サポートの第一歩です。また、うつ病の症状に対応するための実践的な方法として、パートナーへの過度な期待を避け、現実的な目標を設定することが望まれます。
支える側も、限界を感じた時に適切に休むことや、自分自身のメンタルケアを怠らないことが大切です。夫婦で協力しながら支援体制を整え、互いに負担を分かち合うことが、共倒れを防ぐために重要です。
うつ病という危機を一緒に乗り越えて、より絆を深める機会になることを目指しています。
適応障害のパートナーと支える側との夫婦が直面する問題と対処をサポートしています。適応障害とは、ストレスに対して適切に対応できず、日常生活に影響が出る状態のことで、これが夫婦関係に大きな負担をかけることがあります。適応障害の症状は、抑うつや不安、過剰な心配やイライラ感など、さまざまな形で現れ、夫婦間でのコミュニケーションがむずかしくなることが多いです。
適応障害に関する正しい知識を共有し、ストレスの原因や症状を理解することが重要です。適応障害を抱えるパートナーは、日常のストレスに対して過敏に反応しやすく、その結果、関係性が悪化する場合があります。カウンセリングでは、夫婦が互いの気持ちを共有し、症状に対処するためのサポートを行います。
適応障害を抱えるパートナーだけでなく、支える側も、自分自身のメンタルケアを怠らないことが重要です。共倒れを防ぐためには、支援する側が無理をしすぎず、自分自身の限界を理解し、必要に応じて休息やサポートを求めることが大切です。夫婦で協力しながら、ストレス管理の方法や適切な支援体制を整えることが、適応障害による負担を軽減し、夫婦関係を維持するための鍵となります。
適応障害という危機を一緒に乗り越えて、より絆を深める機会になることを目指しています。
子どもの不登校やひきこもり問題に直面する夫婦に対して、共に問題解決に向かうためのサポートを行っています。
不登校やひきこもりのお子さんを持つ親は、様々なところから情報を収集して、様々な試みを行っていますが、それらが実を結ばないことによる無力感や疲労を抱えていることがほとんどです。その気持ちに寄り添いながらサポートを行っています。
発達障害を持つパートナーとの関係において、夫婦が直面する課題やその解決方法についてサポートを提供しています。発達障害とは、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)など、脳の機能が通常と異なるために社会的なコミュニケーションや日常生活に困難をもたらす特性を持つ状態を指します。
発達障害を持つパートナーとの生活では、感情のすれ違いやコミュニケーションの難しさが生じることがあり、相手の行動や言動を理解するのがむずかしい場合があります。このような状況は、夫婦関係に大きな影響を与え、ストレスや不満が溜まる原因となります。
まず、発達障害に対する正しい理解を深めることが大切です。発達障害を持つ人の特徴を知り、彼らが直面する困難や苦労を理解することが、夫婦間のコミュニケーションを改善する第一歩です。また、相手の特性に合わせたコミュニケーション方法を学ぶことで、ストレスを減らし、よりスムーズなやり取りが可能になるはずです。
さらに、夫婦でお互いの役割分担や期待を明確にし、パートナーシップを強化する方法も学びます。発達障害を持つパートナーにとっては、日常のルーティンや環境が大切であり、それらを理解し尊重することが重要です。カウンセリングを通じて、夫婦が共に成長し、より良い関係を築くためのサポートを提供します。