2017年に一般社団法人日本家族計画協会が発表した「第8回 男女の生活と意識に関する調査」によると、婚姻関係にある男性がセックスに積極的になれない理由で最も多いのは、「仕事で疲れている」でした。
男性がセックスに積極的になれない理由(第8回 男女の生活と意識に関する調査 より)
- 仕事で疲れている(35.2%)
- 家族(肉親)のように思えるから(12.8%)
- 出産後何となく(12.0%)
- 現在妊娠中、出産後すぐだから(10.4%)
- その他(8.0%)
夫婦にとってセックスとは、コミュニケーションの一つでもあります。セックスレスをコミュニケーション不全の結果と捉えて、夫婦コミュニケーションの振り返りを提案したいと思います。ポイントを以下に提案します。
夫婦コミュニケーション振り返りのポイント
- 言語レベルのコミュニケーション
- 言葉そのものによる日常の会話や情報共有がスムーズに行われているか。お互いの言葉に耳を傾け、理解し合っているかを振り返ります。
- 非言語レベルでのコミュニケーション
- 非言語のコミュニケーションとは、しぐさ、表情、声のトーン、スキンシップのことです。感情の共有や愛情の表現は、しばしばこの非言語的なコミュニケーションによって行われます。
- 非言語コミュニケーションに齟齬が生じていないかを確認します。
- 感情的なわだかまりの存在の確認
- 言葉や行動を通じて表現される以前に、心の中に抱え込まれている感情的なわだかまりや不安がある場合、それらを表現して、共有することが重要です。未解決の感情は、夫婦間の緊張や誤解の源泉となることがあります。
どのように行うかを以下に提案します。
夫婦コミュニケーション振り返りの方法
- 定期的に対話の場を設ける
- 例えば「土曜日の10時から30分間」など、お互いの心を開いて話し合う時間を設けます。言語的、非言語的なコミュニケーションの両方における認識のズレをチェックし、感情的なわだかまりがないかを探ります。
- 非言語コミュニケーションの意識向上
- 日常の中で、相手の非言語的なサインにもっと注意を払い、相手の感情やニーズを読み取る努力をします。
- 自分自身の非言語的なコミュニケーションがどのように受け取られているかを確認します。
- 定期的な対話の場で、お互いのズレをチェックするなどします。
解決への最初の一歩は率直なコミュニケーションです。しかし、上手くいかない経験を積み重ねると、コミュニケーションがむずかしくなります。お互いが感情的になり、水掛け論や堂々巡りに陥ってしまいがちです。
そのようなときは、夫婦カウンセリングが有効です。夫婦カウンセラーは専門的な知識と技術によって、会話が建設的な方向へ進むサポートを提供します。お二人の間に立って、水掛け論や堂々巡りに陥らないようにコントロールします。
感情的、堂々巡りに陥りがちな会話も、カウンセラーが参加することで、相手の考えを落ち着いて聴き、自分の考えを穏やかに話すことができます。
当カウンセリングルームのカウンセラーは、家族療法のコミュニケーション派と呼ばれる学派に依拠しています。効果的なサポートを提供できると思います。